25年度 清掃登山(日光太郎山)

平成25年度栃岳連 日光清掃登山報告

〔前夜祭〕
 平成25年度栃木県山岳連盟日光清掃登山は7月8日(土)〜9日(日)に日光湯元
キャンプ場で行われました。8日の午後3時より開会し、それ前に、岳連の自然保護委
員会の研修事業を皮切りに展開された。
 黒羽午後1時発。和知さんの車で。日光所野のコンビニで食料調達。途中曇り空で、
中禅寺に入っても山々の姿はハッキリ。でも、山頂付近は雲に覆われて不安が募る状態
です。
 時間にゆとりがあるので、明日のために、志津林道から新薙林道に入り、駐車の可否
を偵察する。登山口近くのガレ沢の堰堤の下に広場があり、何台かの駐車スペースがあ
ることを確認して湯元に向かった。
 開会の3時を過ぎたが、湯元到着。早速テント設営し、研修会の準備に掛かる。会場
は炊事場の北側のスキー場広場で午後5時開会となる。空は雲が広がって、男体山は頂
稜が見えず、厚い雲が纏わりどんより状態である。しかし、ところどころに青空がのぞ
き直ぐ雨が来る気配はない。

(研修会)
 午後5時から6時30分までの約一時間半、中禅寺にある日光博物館の学芸主任鈴木文
益さん(宇都宮大学山岳部出身)が、豊富な資料を用意されて自然保護のあり方を中心
に、含蓄のある話をされました。委員だけでなく一般会員にも聞かせたい内容で有意義
なひと時をすごしました。 
 さて、待望の前夜祭は、各自の自己紹介から始まり、持ち寄りの地酒やつまみやらビ
ールの差し入れで盛り上がり、時間と自分の歳を忘れ、話に花が咲き9時過ぎまで続い
てしまいました。

(清掃登山)
 午前7時30分、ビジターセンター前で開会式を行い、各山岳会に軍手とビニール袋
が配布され、開会セレモニーを済ませて、自分たちの山に向かいました。やはり人気は
最高峰の奥白根が多かったようです。この頃は既に、我が黒羽山の会当日組(伊藤
CL)は、太郎山登山口、光徳牧場を出発し山王峠に向かっています。トランシーバー
が電波をキャッチ、大野さんの女声が弾んできました。

(太郎山JJコース)
 昨日偵察しておいた太郎山新薙コース。登山口の傍らに車を置き歩きだす。山麓をト
ラバース気味に右上し、小沢を渡る。ダケカンバ・ミズナラ・ウラジロモミジの粗林の
中を緩やかに登る。下ばえの笹は殆どが枯れ果て、ハクサンシャクナゲの群落になって
います。中には、純白の大きな花の塊を付けて、重たげに下がって咲いているものもあ
ります。左側が明るくなり、峠の状態で崖っぷちになります。通行止めのロープから太
郎の山頂が遥かに高く見あげられます。太郎山頂付近と思われる岩場にガスが纏わり着
く。気を取り直し変哲も無いモミの林を彼方此方曲がりくねり高度を稼ぐ。傾斜が緩い
うちは雨の流下も弱いので、砂混じりの歩きやすいルートですが、傾斜が急になりだす
と、路が深く掘れ、岩がかった斜面が展開して、太郎山の名に似つかわしくなる。大岩
を巻いて薙の流下した崖っぷちから男体山の裏側が見えてきた。しかし、9合目上部は
ガスがくっついて未だ取れない。あわよくば赤城に向かった太刀が見えるかとの期待は
甘い。老体に鞭打ちのていで、大岩の頼りないトラロープを手掛かりに、これまた頼り
ない腕力で強引に登りきる。「待てよ。」左にと思う路が右に行く。地図をあらためて
見て、コンパスを振っても左に表示している。あらためて真上を仰ぐ。・・・納得!左
上は巨大なビルディング状の岩が転げ落ちそうに置いてあるのだ。大きく右にトラバー
スし、トラロープのお世話になって更に左上して、新薙の岩場にでた。遮る木が低くな
り、日光一家の山族が全部裏側を見せているのです。しかし、残念ながらそれぞれ頭の
部分だけ見せようとしない。膨大な森林の面積が広がっているのみ。薙の岩場には、ペ
イント表示が有り、注意深い歩行が要求される。もう一度丈の低いオオシラビソの森林
地帯に入ると傾斜は殆どなくなり、丘陵状になって、下り始めた。念願のお花畑に到着
したのだ。
 此処は、太郎山が噴火した火口地形で、すり鉢状になり、現在でも森にならず、草原
状態で、数は少ないがコバイケイソウ・ニョホウチドリ・ミツバオウレンが見られる。
火口原を北に向かい大きな岩の間を抜け戸状に登って、一旦急登して、少しの斜面を稜
線に出ると、光徳牧場から来る登山路に合流した。程なく、山頂に到着です。此処に
は、三角点や祠があり、山頂の看板がやたらと目に付く。北側の崖縁に代表的な高山植
物たちが現れ目を楽しませてくれた。ミヤマダイコンソウ・イワベンケイ・ミヤマシャ
ジンなど、何処にでもあるコケモモの群落が目を引いた。
 本隊は未だ到着していないが、大勢の登山客が到着。昼飯、散策、下山等で賑やか。
大岩の風防壁に凭れた登山客がいたので話しかける。埼玉県羽生の人だ。話の中にその
お父さんがオレと同じ年齢だ。よぼよぼだ。で、少し変な雰囲気。話題を変える。天気
が怪しいので、時間は少し早いが、一緒に昼飯代わりとしてパンとジャム、水のだべり
食とする。知らぬ同士の山談義は尽きることも無い。楽しいひと時であった。
 急に明るくなった。途端に西の山々が、ガスを脱ぐ。さては、尾瀬の山々ゴロ見えか
と期待したが、麓ははっきりだが頂稜付近は雲の中。燧ケ岳、至仏山、会津駒はじれっ
たいが見えずじまい。奥鬼怒S林道が鮮やかに露出している。山王帽子が、小太郎が手
に取るようだ。切込刈込の水際が鮮やかです。
 何だかんだでだいぶ時間が経った。急にあたりが騒がしくなったら黒羽山の会一行が
山頂に到着した。        
   (藤田 記)
 
平成25年7月6日(土)〜7日(日)
※前夜祭には、藤田名誉会長、和知顧問が出席。日光太郎山は、7日(日)太郎山山頂
にて合流。


                  男体山より山王帽子山と太郎山を望む
  今年は、平年よりも一五日早く関東甲信地方の梅雨が明けたと発表された。今日
は、夏本番の猛暑の山行となることを覚悟し、水分と汗対策を十分に準備して計画通
り、黒羽午前4時出発。野崎で参加者全員合流し、4時30分、植竹会長の挨拶のあと
出発となる。
 途中、日光のコンビニにて朝食や昼食を買い求め、光徳牧場の駐車場に6時到着。早
速、下山口の志津林道側登山口に1台車をデポするために向かう。その他のメンバー
は、朝食を食べたり、準備運動をしたりと思い思いに過ごす。

 
           今日のコースを確認                   快調に
 6時35分、光徳牧場登山口より、山王峠を目指してスタート。朝、日光に向かう途
中に雨がポツポツを落ちてきたが、それから、強くなることも無く、シラカバと大笹の
樹林地帯を進む。耳には、ウグイスのさえずりが聞こえてくる。先日の高縁さんの野鳥
教室を思い出す。登山道は、整備が行き届き丸太の階段が付けられていたが、我々には
ちょっと高すぎる。間に一段欲しいぐらいです。足元には残念ながらほとんど花はあり
ませんでしたが、山王峠が近づくと、最後の力を振り絞ったオレンジ色のレンゲツツジ
が咲いていました。山王林道に入る手前で、小休止。
 今日も早速、屋代さんからの、新鮮な一口トマトを頂く。充分に熟したそして冷たい
甘さが、心地よい。林道に出ると、路側帯に2台の車が止まっている。準備している他
のグループがいた。ここから太郎山をピストンするようです。ちょっと下り、登山口入
り口看板を左に入り、最初の山王帽子山を目指す。針葉樹の樹林帯のなか、黙々と進
む。余り景色のない忍耐の上りです。汗がどんどん出て行く。しかし、身体は一向に軽
くならない。小まめに水分を補給する。
 山王帽子山頂上までくると、目の前に男体山を見、右奥に中禅寺湖がキラキラ光って
いる。男体山の意外な大きさにびっくり。記念撮影のあと小休止。せっかく2,077
mまで登ったのに、太郎山に行くには、一度山を結構下ります。やっと鞍部に着き、ま
た上り返しです。50分程で、ハガタテ薙分岐へ。旧道で、現在は使われていないよう
です。崖崩れが激しいため通行 禁止のロープがありました。ここまで来て、今日はじ
めて高山植物を目にしました。コイワカガミです。マイヅルソウも見失うほどかわいい
姿です。ミツバオウレンやツマトリソウ等春から夏への花々です。

  

 

 途中、志津林道側から入った藤田先生からトランシーバーで所在確認の連絡が入りま
した。「太郎山頂に着いたが、どこにいるのか?」という内容でした。当初は、太郎山
頂で合流し昼食を摂る予定でしたが、時間が合わないため、そして、疲れが出始めたの
で、少し小太郎山で休憩後太郎山頂に向かうことを伝えました。
 小太郎山はガスに包まれ、残念ながら景色は無しです。後でわかったことですが、太
郎山まではすぐそこだったのです。ひょっとすると、無線機無しでも声が伝わる感じで
した。「こじはん」を摂ることにしました。大野さんからマイ野菜のきゅうりのたまり
漬、屋代さんからは美男茄子の漬物・トマト、そして海津さんからは、自宅で栽培して
いるブルーベリーの差し入れです。粒が大きく甘くてほんのりすっぱくて、ガツガツと
頂いちゃいました。どれも美味しくて、疲れた身体には、最高のご馳走でした。少し英
気を養ってから、太郎山に向かいます。
 
      小太郎から太郎へ                       いちおうゴミ拾い
 小太郎から太郎山への稜線は、急な岩場(剣ヶ峰)がありました。今日一番の難所で
す。この岩場が楽しめるようになるのは、いつのことでしょうか。足掛りがなかなか見
つからず、去年の剱岳を思い出したりしましたが、はしゃぐ声も聞こえます。手元に
は、コイワカガミやコケモモが可憐に咲いています。山頂手前でガスがとれ、山並みが
見えてきました。稜線は、ハクサンシャクナゲが満開で、黄色いミヤマダイコンソウと
色を添えています。
 

 12時30分、太郎山山頂に到着。和知さんも合流してやっと全員集合です。ここで
本当のお昼を食べたり、記念撮影をしていると、ガスが晴れ、男体山、大真名子、小真
名子、女峰山、帝釈山が姿を現し、絶景です。次はどれにしようか、また登りたくなっ
ちゃいます。中毒ですね。

                      太郎山山頂にて
 13時5分、下山開始。15分程で、お花畑に着くが、中々花は見つかりません。や
っとニョホウチドリを写真に収めました。新薙は、凄まじい勢いで崩壊の進む地点のよ
うです。至る所でガレていました。取り付けられたロープの助けをかりながらの2時間
でした。途中、パラパラと雨がきましたが、樹林帯の中雨具のお世話にはなりませんで
した。林道が見え、車が見えた時はホットしました。
 
      新薙                             お花畑
 15時26分車にたどり着くや否や、ザーザーと雨が降り出しました。ほんとにラッ
キーでした。光徳に向かい車を回収し、夕べのキャンプ場でテントの撤収をし、帰路に
着きました。
 18時15分野崎にて解散。ゴミはあまりなく、最近のマナーの良さを感じました。
                            (伊藤 記)
 
     お山の大将                 ニョホウチドリ

<太郎山山行記録>
○と き 平成25年7月7日(日)
○ところ 日光太郎山(2,363m)
○てんき 曇り時々晴れ 下山直後豪雨
○あ し 伊藤・植竹車
○参加者 伊藤(CL)、植竹(SL)、伊藤(報告)、大野(会計)、頼高(記録)、
     海津(撮影)、金丸、高木、藤田、屋代、和知
○コースタイム
     黒羽=野崎=光徳(車デポ)光徳−山王峠−山王帽子山−小太郎山−
     04:00  04:30  06:00         06:35  08:50    09:20       11:50
     太郎山(昼食)−お花畑−登り口(志津林道)−光徳=湯元=野崎=黒羽
     12:35〜13:07      13:30    15:30                           18:15  18:45

                                            カシミール3Dにて作成
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