春山U 七ヶ岳(1,635.8m)

  沢をつめ展望の山頂と全山縦走を楽しむコース!



 平成24年6月9日(土)、前日までの好天とはうって変わって、天気予報通りの雨!

「最近の天気予報は良く当たるね。」と変に感心しながら、集合場所の黒羽支所に向か

う。集合時刻の5時になっても当初予定の9名は集合せず、結局、精鋭(?)5名にて出発

となる。天候によっては充分な時間や場所が確保できない恐れがあることから、途中、

関谷のコンビニにて、携帯食の購入。道の駅『たじま』にてトイレ休憩。トイレには、

山の花が活けてあり、それぞれに名前が付けてあった。関係者の心使いに感謝。いやが

上にも気分が盛り上がる。道中タニウツギが満開で我々を迎えてくれた。
      


 6時55分、スタート地点の下岳登山口に到着。車の中で、地図の配布とコースの説

明がCLよりあった。「天候は小雨であるが、このコースは滝や沢を登るコースである

ので、濡れるのは、計画どおりであること。また、このままの状態であれば危険が増す

ことは考えられないこと。今日は展望は期待できないが、ここしばらく、会の山行では

天気に恵まれているので雨具の装着登山をしていないので、その練習を兼ねているこ

と」など尤もらしい説明でした。

  
                             下岳登山口Pにて  
 準備も整い、7時20分出発。黒森沢登山口目指して、林道を歩く。「車が2台あれば

この林道歩きは省略できたのに」と心の中では思いながら・・・・

 
                 黒森沢登山口              エゾハルセミ
 7時55分、黒森沢登山口到着。登山届を提出して本格的に出発と思いきや荒木さん

が何かを探している様子。思わぬお客様でした。エゾハルゼミがリュックの下で動いて

いる。皆に姿を見せ、山に帰っていきました。 

 七ヶ岳 空蝉軍手に まぎれこむ     秀雲

 雨の音ばかりでなく、カッコウやツツドリや鶯の谷渡りの鳴き声が聞こえてくる長閑

な林道歩きです。足元は、落ち葉と雨でぬかるんでいる。どこに避けてもベチョベチョ

です。覚悟はしていても、やっぱり登山は晴れている日の方が、何倍も楽しいと再確認

したりする。

 
            雪渓のトラバース                 沢を登る
 林道との分岐点を過ぎると、細い登山道となる。しばらくすると、雪渓が残っている

処のトラバース。ロープが張ってあるが下は沢があり、滑ると怖いところなので、今日

一番目の恐怖。それからは、登山道なのか沢なのか分からないようなところを登ってい

くと、大きな水音が聞こえてきた。目の前に豪快な護摩滝が現れる。滝の前には今は盛

りのムラサキヤシオが花を添えている。雨のためかひと際鮮やかです。


 
滝を正面から眺めると、袋田の滝のように階段状になっていてそれなりの迫力です。

「エっ、ここを登るの?うそでしょ!鯉の滝登りは聞いたことがあるけれど。」という

感じ。新しいロープが目に入る。間もなく山開きがあるのでその準備が着々と進んでい

るようだ。おかげでここまで、草刈りが終わっており、ひどく濡れることはなかった。

しかし、登るのは自分の足!思案のしどころ。CLはニヤニヤと「今日のメインイベン

ト。一番の楽しみな場所だ。嫌な人は、引き返すしかないね。」と冷たい言葉。今日は

縦走なのに・・・

 

 9時20分、小休憩のあと出発。注意深くあたりを見れば、迂回コースがあるよう

だ。しかし、「今年の夏合宿『剱岳』の練習だ!」の声に、全員気合いが入る。結局、

滝を登ることとなった。これが2番目の恐怖。岩場は、雨と滝の水で、より滑りやすい

状態であった。初めは恐怖心が強く、ただ、「戻るに戻れない。他人に迷惑はかけたく

ない。」と思うと、靴が濡れようが前に進むのみ。すると、自分の取るべきコースが見

えてくる。しっかりロープを握りしめ、足場を確認しながら進むと、滝は勾配も緩んで

きて、滑滝状になる。ここまで、皆無言でそれぞれに必死だった!と私は思う。

 少しなだらかになってきたが、コケの付いた岩は大変滑りやすい。落下の恐怖心はな

くなったが、さすがにここで転んで全身ずぶ濡れは勘弁してほしい。そんなことを考え

ていると、自然目線は下ばかり見ることとなる。突然目から火花が飛び出した。そして

頭にひどい激痛。う〜ん、参った。

 10時30分、二股に到着。ここで、黒森沢とはお別れ。恐怖感もあったけど充実感を

味わったコースでした。いよいよ七ヶ岳山頂を目指す。途中登山道には、2か所ほど雪

が残っていました。だんだん、山が見えなくなり、明るくなってくる。

 10時50分、稜線にでる。ここは、高杖スキー場との分岐である。風がとても強く、

休憩する場所も見当たらないので、少し戻り林の中で、昼食とする。雨と風のせいか寒

くなってきたので、濡れたものを交換したり、重ね着をしたりとそれぞれに工夫をす

る。雨は降っているが、木々の葉っぱのおかげで、傘をさしたりせずにお昼をいただけ

た。

 11時20分、頂上目指し出発。再度稜線にでる。ひどい風雨だ。賽ノ河原というとこ

ろは雨が強風とともに下から吹き上げてくる。リュックがあおられ、何かにつかまって

いないと吹き飛ばされそうだ。なるほど、こんな天気が多ければ、植物は育たないよ

な!だからこんな地形なんだろうな、と考えながら進む。すると、そんな中でイワカガ

ミ発見。カレンな花が風に揺れている。昨年の白根山(7月上旬)を思い出し、ここ

は、春と夏が一緒だな。不思議だな。



 11時27分頂上到着。一等三角点にタッチのあと、全員で記念撮影。早々に出発。天

気がよければ、360度大パノラマが楽しめるそうだ。那須連峰から、男鹿山塊、荒海

山、田代山・帝釈山。燧ヶ岳や会津駒ケ岳、飯豊連峰などなど。しかし、今日はガスの

中。まったく何も見えません。次回に期待か。いつのことやら。でも、不思議と風があ

りません????

 

 

 ここが、一番岳。七番岳の下岳までの縦走コースです。快適なはずが、台風並みの風

雨です。ここは、ひたすら我慢のアップダウンの繰り返し。次第に靴の中に雨もしみこ

み、靴の中で水音がするぐらいです。手袋は、立ち止まるたびに絞っても絞りきれない

ほどずぶぬれです。こうした中、我々を楽しませてくれたのは、満開の花々です。ショ

ウジョウバカマ、イワカガミ、ムラサキヤシオ、ツバメオモト、アズマシャクナゲ。さ

らにコブシに似た白い花(タムシバ)が、時々姿を見せてくれました。特に純白の花び

らは、清らかな感じで、ハンカチーフを散りばめたようでした。
  
タムシバ Magnolia salicifolia (モクレン科 モクレン属)
 タムシバは本州以南の日本各地に分布する落葉の小高
木。温帯から暖帯の山地に生育し、コブシに先駆けて白い
花を開く。尾根などのやや乾燥した場所にもよく生育する。
 花は4月の初旬、葉の展開に先立って咲く。花弁は6枚、
顎片は3枚で白く、小さな花弁のように見える。葉は広被針
形で細長く、長さ6〜14cm。コブシとよく間違われるが、タ
ムシバの葉は中央部で最も幅が広いが、コブシはタムシバ
に比べて幅が広く、先端に近い場所で最も広い点で異な
る。
 タムシバの枝や葉は噛むと甘いので、サトウシバやカム
シバの別名もある。タムシバはカムシバがなまったもので
ある。
 


                                   下岳山頂です。間もなく下山です。
 13時4分、下岳(1,509.8m)に到着。七番目のピークとはいえ、数え方によって

は、11または13だそうですが、我々のカウントでは12でした。ここにも三角点があ

り皆でタッチ。景色も無いのですぐに下山開始。多少のアップダウンはあったが、ひた

すら下るのみ。途中古内登山口分岐を左に進み、下岳登山口を目指す。

 下り始めは、ダケカンバでしたが、標高1,300mを過ぎると、シラカバが緑に映え

てひときはきれいでした。結構な急こう配を走るように下る。白い荒木車が見えてきた

時はホッとしました。13時14分、全員無事到着。予定より14分遅かったけれども順

調な山行でした。

 帰りは、再度黒森沢登山口に寄り、下山届を出し、針生口より帰途に着く。雨も上が

り、山も段々見えてきました。途中で、満開のクピルスの咲いている畑の中で、七ヶ岳

を写真に納めて、道の駅「たじま」でホットコーヒーとかぼちゃドーナッツで清算コン

パ。



 17時、黒羽支所に到着。今日は1日雨でしたが、装備の不備や対処の仕方など得る

ものの多かった山行でした。御苦労さまでした。

                                  伊藤 記

◎山行記録

 ○と き 平成24年6月9日(土)

 ○ところ 七ヶ岳(△1,635.8m)

 ○あ し 荒木車

 ○おあし 2,500円

 ○天 気 小雨。山頂付近は結構な風雨。

 ○参加者 伊藤(CL)、荒木(SL)、大野、海津、伊藤

 ○コース 
   黒羽支所=道の駅たじま=喜三郎小屋=下岳登山口  −黒森沢登山口−
      05:10    06:15〜06:25    経由      06:55〜07:20    07:55〜08:00

   林道分岐−護摩滝− 二股−稜線(昼食)−七ヶ岳山頂−下岳−下岳登山口=
      08:30   09:20   10:30   10:50〜11:20   11:27     13:04  14:14

   黒森沢登山口=針生口=道の駅たじま=黒羽支所
      14:50      経由    15:15〜15:45   17:00


                                            カシミール3Dにて作成
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