演歌混じりの会津の朝日




[第1日 アプローチ]

 奥只見周辺の山々で、岩場記号の著しい山域が3ヶ所あります。一は魚沼三山、二は荒沢
岳近辺、三はこの会津朝日岳で、これらの最北端を占める位置にあります。最近は、春の残
雪期に開山祭が行われて、登山者が多数集まるそうです。

 平成22年10月10日、黒羽山の会精鋭5名は、大野宅を午後1時出発。途中で、藤田名誉会
長を拾い、塩原温泉経由で田島を通らず、角田さん兎道を通過。山口役場支所、さかい温泉
経由。黒谷の「民宿やすらぎ」に到着となる。旅装を解いて、早速「いわなの里」朝日岳登山口
の偵察となります。駐車場は有料なので、路面の酷い林道を少し山に入ると堰堤脇に8台ほど
のスペース確認。夜はキノコ三昧で楽しく過ごしました。

  民宿 やすらぎ

 「身にしむや 宿の女将の きのこ飯」   蒼空

 「奥会津 仲間と囲む きのこ鍋」     由美子

 「秋澄むや 会津盆地の 黄昏時」     蒼空


[第2日 登山]

 早朝に、朝食を用意してくれた宿の手配に感謝します。ヘッドランプで前述のPに到着。山支
度も凛々しく、男2女3のパーティ赤倉沢橋を渡る。

  

暫く杉の植林地帯を行き、荒禿沢橋を通過。右から無名沢が合流して、沢から離れ気味に山
に登りが始まるのです。程なく「三吉ミチギ」の水場。水分を補充して出発。ジグザグ登りは飽
きるほど高度を稼がされ、「高井のカッチ」を目指した筈が、未だ「人見の松」です。何と大きい
岳でしょう。松は、五葉松で千代の松は立ち枯れ老骨孤立の風情です。霧に巻かれて幻想
的。次は、本格的な岩場路となる。女心をそっと押しやり、素手巌猛の登りは頼もしい限り。や
っと「高井のカッチ」に到着。横長の峰は、眺望良し。ここで会津朝日岳の初見山となるので
す。
  
  
                                      紅葉は熊ノ平

 やや下り、銘木「朝日岳のクロベ」をタッチして鞍部に下る。平坦地は泥んこ、うっかりすると
泥に脚とりの術をくらう。やがて、「熊の平」左の窪みに細道あり。小便路かと思いきや、ここは
神聖で汚してはいけない水汲みの路ですぞ。

 安堵の胸を振り払い、バイウチのカッチを目指すのです。またもや朝日はか弱い私を虐める
の。おいでおいでと風混じり、杖を頼りの巌猛登りは2度目です。藪が割れて空になり、辿り着
いたのはバイウチのカッチ。

  

何と上の虚空に見慣れぬ岩場。人呼んでノコギリ場と称する。かなりの岩場です。一旦涸沢状
を横切ると、前方に立ち塞がるかなりの高度をもった岩壁が、草付きの異様さで立ちはだかっ
ています。しかも、厭らしい草付きは、会津朝日の真骨頂と聞くに及んで、大腿が震えます。カ
メラ抱えて山猿よろしく駆け上がる人、慎重に足場を確かめ、偶にトラロープをつかむ人、まっ
たくロープ頼りの信頼の秀でてる人。何もわからず無我夢中で登はんに没頭する人。何とバラ
エティに富んだパーティも正午1時間前には、1,624mの三角点にいるのです。まずは、初登頂
おめでとう。あんたは凄い。小雨交じりのガスだけど、会津朝日の絶頂でオマンマを頂きます。
結構登山客が多く狭い山頂も人だかり。


                       会津朝日岳山頂にて

記念撮影もそこそこに、下山の途につきました。熊の平避難小屋に寄り、周りの紅葉を飽かず
眺め、カメラに収め秋山の良さと今日ココまで来られた幸せをつくづく感謝して高井のカッチま
で来ると、振り向きざまに空を見る。朝日岳の全貌が・・・・・。しかし、1,500m以上の纏わり
つくガスは剥がれることは無かった。帰りの道は上天気となり、次回の山行を喫して帰還となり
ました。
                                               藤田  記


歌もどき
 全山錦の山々も 一念貫く男の心 角の棚田も丸くして
 会津朝日を尋ねたい 我が家の想いを隠しても
 何で 南会津なの 未練押しやり 岩魚の里へ
 はるばる来ました人見の松 高井のカッチを乗り越えて
 気がつきゃ眞由美の実が赤い 泥濘の路は熊笹を
 褥代わりは長靴の 利き方確かめ悦に入る
 天地山の神宣旨あり 巨大クロベに代わるものなし
 女の意地の張りどころ 空し遥かな大野の果ては
 登り損ねは倍打ちのカッチ 草付き岸壁素手登り
 岩稜尽きても五里霧中 頂上スペース満員で
 時間稼ぎは男の時雨 泪交じりの飯を食う
 下山の路はルンルンで ダブルストック快調だ
 鐘は無くても大金で 俺の心のやすらぎの宿
 
反歌もどき
 楢戸沢の奥の壁ども起立させ 霧で隠した朝日の山は 俺の登攀の邪魔をする
 遥々来たぞや会津の果てに キノコ食べては思い出す
 心しみじみ思いが募る やっぱ会津朝日はエー山だった
         
                                     読み人  藤畑 謙

「朝日岳 流れが清く 紅葉かな」               宣代


※記録
○ところ  越後三山只見国定公園・会津朝日岳1,624m
○てんき 曇り・小雨・一時日差し
○と き  平成22年10月10日(日)〜11日(体育の日)
○あ し  角田車
○おあし  10,000円
○あ じ  民宿やすらぎ キノコ三昧「うんまかった」
○参加者 角田(CL)、藤田(SL)、大野(記録)、大金(会計)、鐘ヶ江(撮影)
○コースタイム
ポイント
タイム
備考
地図P
10/10
黒羽 12:50 出発
イワナの里P 15:15
駐車場 15:25 駐車場確認
民宿 やすらぎ 15:50 到着
食事 18:30
就寝 21:00
10/11
起床 04:00
食事 04:30
民宿 やすらぎ 05:00 出発
駐車場 05:15〜05:30 出発準備
登山開始(赤倉沢堰堤) 05:30
@
荒禿沢出会 05:40 通過 A
無名沢出会 手前 06:10〜06:15 休憩 雨具装着 B
二股 06:25 通過 C
三吉ミチギ 06:45〜06:50 休憩 水場 水調達 D
人見の松 展望あり 07:25〜07:30 休憩 山頂まで2.6km E
叶の高手 08:30〜08:35 休憩 山頂まで2.1km F
熊の平 09:15〜09:20 休憩
避難小屋 09:25 通過 G
倍打ちのカッチ 09:50〜09:55 休憩 山頂まで0.5km H
会津朝日岳頂上 10:30 到着 I
会津朝日岳 10:30〜11:15 昼食
下山開始 11:15
I
倍打ちのカッチ 11:50〜11:55 休憩
H
避難小屋 12:10〜12:15 休憩
G
叶の高手 13:00〜13:05 休憩
F
人見の松 13:30〜13:35 休憩
E
三吉ミチギ 14:15〜14:20 休憩
D
二股 14:25 通過 C
無名の出会 14:55 通過 B
荒沢出会 15:05 通過 A
登山口(赤倉沢堰堤) 15:15 到着 @
駐車場 15:15〜15:30 帰宅準備
イワナの里 15:30〜15:50 清算
帰宅開始 15:50〜18:30 黒羽
 往路 5H45分(休憩30分、昼食45分含) 復路 4H(休憩25分含)

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