春山U 岩手秋田和賀岳(残雪と高山植物)

 今回の山は、奥羽山脈の中央、岩手秋田県境に位置する和賀岳(1,440m)である。コース
は、岩手側・秋田側両方にあるが、岩手側は和賀川徒渉のポイントがあり、この梅雨時期、安
全な秋田側からの登山を目指す。

 平成22年6月20日(日)午前7時、黒羽マービンに集合。会長の挨拶を終え、会員13名は、2台
に分乗し出発。青空の下、白河ICから東北道に入り、国見SAで休憩後、更に北に向かう。い
つの間にか、晴れ間は切れ、古川辺りから雨が降り始める。前沢SAで昼食(前沢牛入りハン
バーグ)を採った後、東北道は雷雨に見舞われた。北上JCTから秋田道へ入る頃には、雨は
上がり、前泊地の角館に入る前に、明朝の下見のため登山口へ向かうことになった。横手IC
から約1時間未舗装の真木林道を登って行くと、登山口Pに到着。Pには、トイレ・休憩所を備
えた小屋が建っており、登山前後の身支度に役立ちそうである。Pから林道を15分ほど歩くと、
行き止まりとなり、登山口が現れる。登山口脇には、『甘露水』という湧き水があり、皆で美味し
い水をいただいた後、記念撮影。登山口周辺の様子もわかったところで、林道をおり、角館に
ある今夜の宿『民宿 桜の里』に16時頃到着。

  

 運転手に方々、同乗者の方々共々お疲れ様でした。宿に到着後は、各自角館の街を散歩、
入浴を済ませ、夕食前に缶ビールで乾杯。荒木車、最後列に座った、藤田名誉会長の携帯電
話のバイブレーションに、隣に座った角田先生が、反応した道中話を聞き、『二人で手を握って
何やってたんですか〜』と一同大爆笑。夕食前に大騒ぎの一行に、宿の方もびっくりされたこと
でしょう。明朝の宿の出発は、午前3時ということもあり、夕食後早々と就寝となりました。

「つづら折り 真木の渓谷 夏霞」    翠恵

 6月21日(月)午前3時、予定通り宿を出発。再び夜明け前の真木林道を登り、4時前に登山口
に到着。平日ということもあり、トイレのある広い駐車場は通り過ぎ、登山口の直ぐ近く林道終
点に車を止める。これで15分短縮できたことは、帰りには本当に助かった。

  
  
車を降りると、生憎雨が降り始め、かっぱ着用のスタートとなった。

 午前4時10分、植竹CLを先頭に登山道に入る。30分程歩いた後、衣類調整。ここでひとつト
ラブル発生。トランシーバーを1つしか持ってこなかったことに気づく。登り始めてからでは、す
でに遅く、登山開始前に確認しておくべき項目であると感じた。ブナ台を過ぎる頃には、辺りは
明るくなり雨も上がった。途中“こじはん”を取り、ブナ林の中、滝倉(水場)、避難小屋跡を通過
する。辺りには、タニウツギのピンクの花、マイズルソウ、表と裏の色が同じ、リョウメンシダな
どが見られる。午前6時、この頃には薄日も差し、皆ひとあせかいて身体も温まった感じとなっ
たが、倉方を過ぎる頃から、虫との闘いが始まった。汗の匂いに集まって来ると思われる数10
匹の小さな虫(蚊?)が、顔の周りを飛び回り、非常に邪魔である。ようやく林を抜け稜線へ出
ると急に見晴らしが良くなった。



雲は切れ、これから目指す薬師岳、小鷲倉、和賀岳が目の前に広がった。山肌に残る残雪が
緑に映え、とても良いアクセントである。薬師岳までは高山植物に囲まれた稜線歩きとなった。
ウラジロヨウラク・ハクサンチドリ・ニッコウキスゲ・シラネアオイ・キシムシロ・ハクサンフウロ・ミ
ネザクラ・・・・・

  

  

  

  

「和賀岳の ハクサンフウロ 心打つ」   宣代

「みちのくや 薬師の尾根に キスゲ咲く」 碧恵

 甲山分岐点辺りでは、ゴゼンタチバナの白い花が見られ、午前7時20分、薬師岳頂上へ到
着。薬師岳から薬師平までは風が吹き抜ける快適な道となり、この頃には、虫もいなくなった。
薬師平がお花畑になるのはもう少し先のようであるが、シラネアオイの花が目を楽しませてくれ
た。小杉分岐を過ぎる頃、青空が見え始める。きつい登りが終わると、小鷲倉に到着。

  

薬師岳までの眺めを振り返りながら、休憩を取る。小鷲倉から、チングルマの花畑、登山道脇
のイワカガミ・アカモノに癒されながらひとがんばりすると、10時前に和賀岳頂上に到着。生
憎、雲が出て眺望がきかないものの、登山口から6時間弱の長丁場、思わず皆で握手し登頂
を喜び合いました。山頂で約30分休憩し、食事をとり、最後に『雪山賛歌6番』を歌いながら記
念撮影。その後下山となりました。


                                               和賀岳山頂にて

 帰路は、そのまま往路を引き返すコースです。帰りのリーダー廣田さんを先頭に、小鷲倉、
小杉分岐を進む。稜線を吹き抜ける風はまさに天然のクーラーで、思いっきり深呼吸をする。
12時半薬師岳を通過し、慎重に稜線を下る。やがて、雨が降り出し、再びかっぱを着用する。

「俺よりも ニッコウキスゲか 山のひと

        朝に夕 時雨来たぞや 和賀の山」  藤畑 謙

倉方からブナ林に入り、滑りやすい足元に気を付けながらどんどん下る。滝倉の水場で喉を潤
した後、ブナ台を通過。15時半、無事下山となりました。11時間あまりの行程は、ややきつく、
途中から木村会長の足も万全ではないように思われ心配ではありましたが、皆無事に下山で
きたことは何よりです。

 雨も降っており、早速帰宅の準備をし、車に乗り込んだ。16時林道終点を出発し、横手ICか
ら秋田道に入る。東北道前沢SAで休憩、国見SAで夕食(天婦羅そば)をいただく。白河ICで高
速を降り、無事黒羽に到着。長〜い1日、大変お疲れ様でした。

 次は、薬師平のお花畑、山頂からの眺望を楽しみたいと思わせる和賀岳登山でした。

                                   荒木 記

記録

○と き  平成22年6月20日(日)〜6月21日(月)1泊

○ところ  秋田県大仙市 「和賀岳」1,440m

○てんき  曇りのち晴れ、雨のち曇りのち雨

○おあし  ¥15,000

○あ し  荒木車、植竹車

○おあじ  6/20昼(前沢牛入りハンバーグ) 6/21夜(天ぷら蕎麦)

和賀岳の植物

(森林地帯)

ブナ・イタヤカエデ・オオカメノキ・チシマザサ・ミズナラ

(低木地帯)

ミヤマナラ・ウラジロヨウラク・ハナヒリノキ・クロウスゴ・タニウツギ

(草原地帯)

ニッコウキスゲ・シラネアオイ・ミヤマキンポウゲ・チンクルマ・ミヤマキンバイ

   その他多数=小山竜胆、白山風路、岩銀杏、姫沙参、南部虎尾、偽帽子は花未だ

特記事項
  • 稜線(薬師岳〜和賀岳)は、短い千島笹に草原植生。谷川岳・山形朝日連峰に似る。
  • 薬師岳の登山口から痩せ尾根、甲山分岐点まで標高差790mあり手強い。
  • 高山植物の最盛期は、1週間から10日ほど遅れている。主役は白山風露か。
  • 茎の長いキンバイは、ミヤマキンバイと判明。
「日本の名山・飯豊朝日と東北の山」ぎょうせい
  • 真木渓谷登山口に真新しい山小屋あり。トイレ水洗。水道。床は広く2階もある。BCに利
    用できる。


コースタイム
POINT
TIME
備考
6/20 黒羽マービン 08:00 出発
白河IC 08:40 東北自動車道
国見SA 09:00〜10:00 休憩
前沢SA 11:25〜12:20 食事 秋田自動車道
真木渓谷林道入口まで 12:20〜14:10
110分
林道から駐車場まで 14:10〜14:35
25分 
甘露水登山口まで 14:35〜15:05 駐車場から往復 25分
民宿「桜の里」まで 15:05〜15:30 宿泊
食事まで武家屋敷散策
6/21 「桜の里」 03:05 出発
真木渓谷林道 03:05〜03:20
林道〜甘露水 03:20〜03:50
30分
甘露水登山口 03:50〜04:10 出発準備
ブナ台まで 04:10〜04:40
30分
ブナ台 04:40〜04:45 休憩
04:45〜05:10
05:10〜05:15 休憩
滝倉避難小屋跡 05:15〜05:30
15分
05:30 通過
倉方まで 05:30〜06:20
50分
06:20〜06:25 休憩
薬師分岐まで 06:25〜07:15
50分
薬師分岐 07:15〜07:20 休憩
薬師岳山頂 07:30 通過
薬師平 07:45 通過
小杉分岐 08:25〜08:30 休憩
小鷲倉まで 08:30〜09:00
30分
小鷲倉 09:00〜09:15 休憩
和賀岳まで 09:15〜09:55
40分
和賀岳山頂 09:55〜10:20 昼食
小鷲倉まで 10:20〜11:00
40分
小鷲倉 11:00 通過
小杉分岐まで 11:00〜11:30
30分
小杉平 11:30〜11:40 休憩
薬師平まで 11:40〜12:05
25分
薬師岳まで 12:05〜12:25
20分
12:25〜12:30 休憩
薬師岳分岐 12:40 通過
倉方まで 13:20 通過 40分
滝倉避難小屋跡 14:05 通過 45分
滝倉水場 14:15〜14:20 休憩 沢の水飲み
ブナ台 14:55 通過 50分
甘露水登山口まで 15:30 到着 35分
甘露水 15:30〜16:00 帰宅準備
平泉・前沢SAまで 16:00〜16:20
前沢SA 16:20〜16:40 トイレ休憩
国見SAまで 16:40〜20:00 東北自動車道 80分
国見SA 20:00〜20:45 夕食
白河IC 20:45〜21:45
60分
黒羽マービン 21:45〜22:25 解散 40分

参加者

 藤田、石戸、角田、植竹、廣田、伊藤、荒木、木村、鐘ヶ江、佐藤、大金、金丸、大野
         (撮影)(CL)(SL)(会計)(報告)                     (記録)



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